平成15年の総括

平成15年は全国冬季ピストル射撃大会で幕を開けた。(ただし、この大会は平成14年度の大会)
この大会の様子はすでに全国冬季ピストル大会のページで公開しているので詳細は省くが、フリーピ
ストルが2月に3度目の所持期間に入ってすぐの試合だったので、基準点更新のための最初の試合
だった。
フリーピストルは今年から50mピストルと呼称が変わったので、これからは50mピストルと表記する。
昨年までは500点を超えたり超えなかったりと、500点近辺をウロウロしていて、この2年間で基準点
の530点を撃てるのかすごく不安だった。
すでに全国冬季ピストル大会のページで紹介しているので詳細は省くが、いきなり530点を撃って基
準点をクリアしてしまった。
これで今年は低迷から抜け出して飛躍できる年になるかと期待が持てた。
530点をクリアしたことで、後に大きなステップを踏み出すことになるのだが、この時はまだ前兆すらな
かったので、これで次の推薦がもらえると、ただただほっとした嬉しさを感じていただけだった。

今年は低迷から抜け出して良い年になるのではと言う予感が、早くも次の東京都春季大会で実現した。
自己新記録を更新して3位入賞となった。(東京都春季大会のページ参照)
今までさんざん苦労してきたCPM−1で、自己新記録を出すことができたのは、低迷の原因が銃の性か
と疑ったことがあっただけに嬉しかった。

しかし、喜びすぎたのか次の全国春季ピストル大会では、50mピストルは498点と以前の点数に戻って
しまった。もっとも感触としては悪くなく10点は取れるが5点6点を撃ってしまってスコアにならなかっただ
けと、比較的サバサバしていた。次回には巻き返せそうな感じで低迷に逆戻りという感じではなかった。
事実翌日のAPでは559点と先日更新する前の自己記録と同じ点数で、良いフィーリングが続いていると
感じられた。
この試合を最後にCPNM−1を大会での撃ち納めとした。最後の2試合は良い成績だったので、CPM−1
の苦労に報いれたかなとちょっと感傷的になってしまった。


    冬季ピストル大会  50mピストル  86 87 86 92 91 88 530   3月8日
                      AP   93 94 86 92 88 91 544   3月9日

    東京都春季大会        AP   93 96 93 97 91 95 565 CPM−1使用 4月6日

    春季ピストル大会  50mピストル  86 82 88 88 80 74 498           4月12日
                      AP   93 91 90 96 94 95 559 CPM−1使用 4月13日

CPM−1 LP300
  長らくお世話になったワルサーCPM−1


  勝負に行ける銃として期待しているワルサーLP300


今年はどうやら低迷から抜け出せ、勝負に行ける体制に持って行けそうな予感がしていた。
勝負に行く銃として、圧縮空気式のワルサーLP300を2月に所持したが、試合が続いていた
のでフィーリングを大切にしようとCPM−1で撃っていた。
大会が一段落して調整期間がとれたので、いよいよLP300の出番が来たと、都民大会個人
戦から使い始めた。

ははっ。毎度のことながら世の中甘くは無かった。
CPM−1で良くなった感触をそのまま生かして、LP300のグリップを直したつもりだったが、どこか
微妙に違う。微妙な違和感を覚えながらの射撃で、大崩れはしなかったものの何とかスコアをまとめ
たと言う感じで、可もなく不可もない射撃となってしまった。

    都民大会個人戦  AP  91 95 94 92 93 91 553  3位  6月8日

順位だけ見れば東京都春季大会と同じ3位だが、警視庁勢が参加してない中での3位は春季大会
と同じようには評価できない。次の国体予選ではどこまで微調整出来るかが勝負の分かれ目になり
そうだ。

その国体予選だが、やはり煮詰めきれなかったようで、個人戦と同じく553点で選手選考の勝負に
絡むことなく終わってしまった。

    国体予選   AP  91 91 91 93 95 92 553  ファイナル 93.8  5位 6月15日

国体予選は副島さんが警視庁の島田さんを押さえて逃げ切り、一昨年以来の代表に返り咲いた。
なんとか戦いに参加したかったが、遠く勝負から離れたところで戦っていた。
またも来年こそはの決意で終わることになってしまった。

LP300が煮詰めきれないことが影響したのか、全国夏季ピストル大会では50mピストルで以前に
逆戻りしたかのように、500点そこそこの点数を撃ってしまった。
まだ微妙なところに違和感が残るAPも550点ちょうどと、相変わらずの点数を撃っている。

    夏季ピストル大会  50mピストル  84 82 85 83 84 85 503   7月19日
                      AP  91 92 92 89 94 92 550   7月20日

CPNM-1の時は悪い時は540点台まで落ちてしまっていたが、悪いながらも550点で踏みとどまっ
ていられるのは、圧縮空気式のLP300のお陰だと思う。
早く微妙な違和感をクリアして結果を出したいものだ。

夏季FP1 夏季FP2
      全国夏季ピストル大会 50mピストル  朝霞射撃場


ここでピストルは一時休憩して、久々のライフル射撃を行った。
大口径ライフルの全日本選手権大会が、埼玉県の長瀞射撃場で開催された。
東京都選手権大会(大騒ぎをして取ったP60種目の2段を引っ提げて(大口径
ライフル東京都選手権のページ参照)、いざ全日本選手権大会へと意気込んで
行ったのは良いのだが、ご老体はお引き取りくださいと言われてしまうような成
績で、意気込みはどこへやらすごすごと帰ってきた。
武士の情けで成績は聞かないように。

BFR1 BFR2
   全日本大口径ライフル選手権大会 埼玉県営長瀞射撃場  7月27日


錆び付かせてしまったライフル射撃は諦めて、気を取り直してピストルだということで、50mピストルを
練習しに群馬県営射撃場へ行ったり、APを練習しに練馬区AR射撃場に行って、ピストルでの巻き返し
をはかった。
ますは全関東選手権大会。
暑かったのなんの昔の自分を棚に上げて、こんな日に皮のコートを着て競技するライフルの選手は、尋
常ではないなと思ってしまった。この日ばかりはピストルに転向して良かったとつくづく思った。
もっとも朝早く出発したのだが、高速で事故渋滞にはまってしまい、着いた時はすでに試合は始まって
いた。今日は遅刻しないようにと十分余裕を持って出たはずだったが、いつものように遅刻となっていし
まった。まあ遅刻には慣れているので、30分遅れでのスタートとなったが、30分くらいなら十分にリカ
バリーできると焦らずに試合に臨んた。
時間が無いことで少し急ぎ目で撃ったのが良かったのか、割合リズム良く撃て満足感のある射撃とな
った。もっとも、抜け出せたと言うほどには良い射撃ではなかったが、少しずつ良くなっているのが実感
できる射撃だった。

    全関東選手権大会  AP  93 93 95 92 92 90 555  8位   8月23日

全関東1 全関東2
全関東3 全関東4
   全関東選手権大会 茨城県営真壁射撃場


まだ大きく飛躍することはできていないものの、550点台では安定している。少しずつではあるが
良くなってきている。
トータルの成績は今ひとつ伸び悩んでいるが、内容はし少しずつ良くなっている。

    全日本社会人選手権大会  AP 92 93 91 93 93 93 555  16位   9月6日

    東京都秋季大会        AP 92 94 93 94 89 91 553   2位   9月14日

社会人1 社会人2
社会人3 社会人4 社会人5
金坂 藤原 内田
  千葉県 金坂選手
  ARから大口径までそしてピストルと
  何でも良く撃つ選手。
  全ての種目で結果を出しているのが
  凄い。


  京都府 藤原選手
  この人もライフル種目でも活躍し、ピストル
  種目でも活躍している。
  数少ない民間人の装薬ピストル所持者。



  福井県 内田選手
  今は無きALSクラブの中核メンバーの
  一人。彼もライフル種目、ピストル種目
  の両方で活躍している。最近はバイア
  スロンにも参加と、活動の幅を広げて
  いる。

社会人6
                  全日本社会人選手権大会  埼玉県営長瀞射撃場
山岸
                      




  東京都 山岸選手
  この方こそライフル種目とピストル種目
  の両方で活躍する選手の草分けです。
  最近は役員をしていることが多いが、今
  だにその存在感は凄いものがあります。

秋季大会1

      東京都秋季大会の表彰式  AP 2位
秋季大会2
秋季大会3




全国秋季ピストル大会は日程が変更になってしまい、50mピストルのみの参加となった。
群馬県営射撃場での練習で良いフィーリングになってきたので、ちょっと期待して試合に臨んだ。
自己最高点を撃った冬季大会ほどではなかったが、大きな失点がなく安定して撃てたので、自分
としては2番目に良い点数となった。

    秋季ピストル大会  50mピストル  90 88 86 84 88 88 524 13位 10月11日

秋季大会1 秋季大会2 秋季大会3
秋季大会4
                       全国秋季ピストル大会   朝霞射撃場


当初は全日本選手権大会に参加するつもりでエントリーしていたが、仕事の都合で行けなくなり
キャンセルした。
そのため平成15年の最後の試合は、東京都選手権大会となった。
この大会は優勝者にはチャンピオンジャンパーが出るため、みんなの気合いが違い異様に盛り
上がる大会となっている。
過去にはライフル競技で2種目・3種目に優勝して、2枚・3枚ともらったこともあったが、ピストル
に転向してからはまだ一度も取っていない、ぜひとも勝ってジャンパーをゲットしたい試合だった。
余談だが、結婚した当時はまだライフル競技で優勝できていた頃だったので、チャンピオンジャン
パーが2枚あり、嫁さんとペアルックで射撃場に着て行った。
いや〜目立ちましたね。みんなが「おっ」という目で見ていました。
お陰で嫁さんはいっぺんに有名人になってしまいました。
そんなことで、この大会はぜひ勝ちたいと思っていたのと、550点台で安定しているものの、今
年の成績が今ひとつ伸び切れていないので、最終戦では切実に結果を出したいと思って臨んた。

    東京都選手権大会  AP 96 91 92 93 94 93 559  本戦2位  11月23日
               ファイナル 8.5 9.4 10.4 10.1 10.2 9,7 10.3 9.9 8.7 8.8 96.0 655.0 1位

本戦の出だしは良く、練習での良いフィーリングが出て、96点スタートと良かった。しかし、その後
が続かず、最後は粘りの射撃となってしまった。
それでも559点は過去2番目に良かった点数のタイ記録なので、大きく飛躍はできなかったもの
の、締めくくりの大会としては何とか納得のいく結果だった。
この本戦では副島さんが564点を撃っていて2位だった。
564点と559点では5点も差があり、ファイナルでひっくり返すのは難しいと思っていたが、最後
まで諦めずに撃とうと気合いを入れて臨んだ。
初弾が8.5点だった時は、追いかける方が先に失点しているようでは、話にならないなと思って
ガッカリした。
そうしたら副島さんが7.2点を撃っていて、何と8.5点を撃ったのに1点以上縮まってビックリした。
これはひょっとしたら今日はチャンスかもと思って俄然やる気になってきた。
しかし、余計なことを考えると失敗することが多いので、1発ごとのパフォーマンスに集中して射撃
することを心がけた。
3発目から10点台を3連射、1発挟んで7発目も10点台と、非常に良い射撃が出来た。
副島さんは初弾の7.2点でリズムが狂ってしまったようで、その後も8点台が続き、いつの間にか
本戦で5点差があったのを逆転していた。
最後の2発は息切れしてしまい8点台と、再逆転されたかなと心配したが、副島さんも最後は8点
台と付き合ってくれて、なんとか逃げ切った。
これでピストルになってから、初めてチャンピオンジャンパーをゲットできて、とても嬉しかった。
そして、それ以上に最後の試合で結果が出せて本当に嬉しかった。

選手権1 選手権2
  いや〜自分で言うのも何ですが、満面の笑みですね。
  本当に嬉しかったです。
  これをバネに平成16年こそは大きく飛躍したいと思い
  ます。
  頑張るぞ。







   東京都選手権大会  台東区リバーサイド射撃場
選手権3


さて、ピストルは公式戦最後の試合で結果が出て、自分としては嬉しい撃ち納めとなった。
例年だと後は年末の撃ち納め会、年始の撃ち始め会といった練習会に出るだけだが、今
年は練馬区の大口径ライフルの区民大会の日程が、他の予定とかち合わなかったので、
出ることにした。
遊び心で久しぶりにスタンダードを撃ってみようと思い、ターナーのシズムマッチを持ち出
して撃った。
成績の方は推して知るべしだったが、楽しい射撃が出来た。
もっとも久しぶりの伏射だったので、終わってから筋肉痛でたいへんな目に遭ってしまっ
た。もう体は完全にピストル射手になってしまったようだ。

練馬1 練馬2
練馬3 練馬4
  練馬区民大会大口径の部   埼玉県営長瀞射撃場  12月7日








 長瀞射撃場の監的風景
 上の写真の中央グリーン色のジャンパーを
 来ているのは雑誌GUNに記事を書いてい
 る歳清さん。

 下は相変わらず仲の良い西森夫妻。



さて長々と平成15年の総括を書いてきましたが、この辺で終わろうかと思います。
無事平成15年も終わり平成16年の飛躍を期して終わりたいところですが、実は自分では
考えてもいなかった展開がありました。
副島さんからセンターファイアーピストルを譲ってもらうことになりました。
なんと譲っていただけるのはS&WM16マスターピースで、現在日本でたった1丁だけある
民間人が所持できるリボルバーです。
民間人は32口径の銃でないと推薦が出ませんが、M16マスターピースの32口径の銃は
製造が終わっていて、現在は38口径の銃しか作っていません。
したがって、アメリカのガンショーなどで、中古の32口径の銃を見つけてくれば別ですが、
日本の銃砲店経由でメーカーから輸入しようとしても、32口径のマスターピースは製造が
中止となっていますから輸入することはできません。
現在では競技の主流は自動銃になっていて、新しく始める方は自動銃を購入するのでM16
に32口径が無くなっても大きな支障はないのですが、どうしてもリボルバーが欲しいと思って
も、実質上入手は不可能です。
したがって現実的には、民間人が所持できるリボルバーは、今回私が所持したこの銃をだけ
となります。
この1丁はたいへんな貴重品です。
こんな貴重な銃を譲っていただくことになり、すごく嬉しくかったのですが、同時に私が基準
点を撃てずに廃銃にするようなことになってはいけないと、責任の重さも感じています。
2丁目の装薬ピストルを持つには、50mピストルで530点の基準点をクリアしていることが
条件になります。
もし、冬季ピストル大会で530点をクリアしていなければ、欲しくて持つことができなかった
訳で、冬季ピストル大会で頑張ったことが、こんな大きな結果に繋がり本当に驚いています。
平成16年はエアーピストル、50mピストルのみならず、センターファイアーピストルも頑張
らねばと身の引き締まる思いでいます。(本当に身が引き締まったら良いのにと言う突っ込
みは置いといて)
嬉しくて舞い上がりながらも頑張るぞと気持ちを新たにしています。

  S&W M16 マスターピース